SUNPEDIA ~お仕事百科事典~

酸洗い

硫酸や塩酸などを使用し、金属の熱処理や溶接、ロウ付けなどによって発生した酸化被膜(酸素に触れると金属の表面に生じる保護膜)、不動態被膜(酸による内部の腐食や酸化などから保護する膜)、スケール(鉄をある温度まで熱すると表面が酸化して薄く剥離するもの)やさびなどを除去していく作業を酸洗いと呼びます。
素材をきれいにすることで、後々の研磨作業での手間を省くことを目的としています。

酸洗いには大まかに3つの分類がありますが、その境界線はあいまいです。
1.酸洗い…熱処理(加熱・冷却によって素材の性質を変化させる処理のこと)によって生じたスケールやがんこなさびを取り除くことを目的とします
2.酸浸漬…酸化被膜を除去し、伝導性能の低下を防ぐのが目的です
3.エッチング…常温での鉄加工で変異してしまった表面の層を取り除くための処理
この酸処理が不十分だと金属の密着不良に繋がり、光沢が出なかったり電動性能が下がったりといった弊害が出てしまいます。

酸処理の一般的な工程は“洗浄→水洗い→酸処理→水洗い→中和→水洗い→純水洗浄→乾燥”となります。
酸を使用した処理方法には、他にも「化学研磨」や「酸電解」、「電解研磨」といったものがあり、濃い硝酸と塩酸の混液で行う化学研磨は「キリンス」と呼ばれます。

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