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玉掛け

 玉掛けとは、ワイヤーロープなどを用いて、クレーンなどに物を掛け外しをして、つり荷を所定の場所へ運搬する一連の作業を指します。
 玉掛け作業を行う際は、この資格の取得が必要です。また、玉掛けと同時にクレーンを運転する場合は、「クレーン・デリック運転士」「移動式クレーン運転士」等の資格を合わせて所持する必要があります。

 玉掛け資格には、次のような区分があります。
① 玉掛け技能講習 :吊り上げる荷物が1t以上を含むもの。
② 玉掛け特別教育 :吊り上げる荷物が1t未満のもの。
※荷物の重さで区分するのではなく、吊り上げるクレーンの能力により区分されます。
例えば、荷物が100kgの場合でも、クレーンが2.8tなら、玉掛け技能講習が必要になります。

 資格の取得には技能講習・特別教育ともに制限はありませんが、資格を活用した仕事は18歳以上から可能なので、年齢制限を設けている場合もあります。
 なお、有資格者の下での補助的な役割の業務をする場合は、資格が不要です(補助作業の方だけでの玉掛け作業はできません)。この他、一定期間補助業務の経験があれば、技能講習が短くなるなどの優遇措置があります。

【技能講習】
 技能講習は、各都道府県にある労働局長登録の教育機関において行われ、修了に必要な時間は原則19時間です(特別教育の実務経験の有無により、時間が短縮されます)。
講習科目
• 学科
1. クレーン等に関する知識(1時間)
2. クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(3時間)
3. クレーン等の玉掛の方法(7時間)
4. 関係法令(1時間)
• 実技
1. クレーン等の玉掛(6時間)
2. クレーン等の運転のための合図(1時間)
※学科・実技とも、修了試験があります。

【特別教育】
 特別教育は、企業等の各事業所や、各各都道府県にある労働局長登録の教育機関において行われ、履修時間は9時間(以上)とされています。
講習科目
• 学科
1. クレーン等に関する知識(1時間)
2. クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(1時間)
3. クレーン等の玉掛の方法(2時間)
4. 関係法令(1時間)
• 実技
1. クレーン等の玉掛(3時間)
2. クレーン等の運転のための合図(1時間)

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